大根の旬

広く一般に出回っているのは「青首大根」です。「青首大根」の旬は、11~2月です。品種改良が進んだため通年出回っていますが、寒い時期のほうがぐんと甘みが増してみずみずしくなり、春から夏のものは辛みが強い傾向があります。

春の七草の一つ

アブラナ科ダイコン属の1年草。原産はアジアの暖かい地方や地中海といわれています。日本には古くから渡来し、古事記に「すずしろ」「おおね」の名で登場します。春の七草の一つです。

大根には多くの種類があり、大きさや形もさまざまです。全国に古くから栽培されている地大根といわれるものが多数あります。

大根の七変化

芝居のへたな役者のことを「大根役者」といいますが、これは大根にとってはほめ言葉。どんな食べ方をしても決して食あたりしないことに、「当たらない役者」をかけたものです。あたらないので食べ方は自由自在、煮てよし、漬けてよし、生でよし。日常の食卓で、大根はまさしく七変化の活躍をしています。

大根の主な栄養成分

大根おろしはサプリメント

大根の根の部分には、デンプンの消化酵素であるジアスターゼが多く含まれているほか、グリコシダーゼなどの酵素が含まれています。デンプンだけでなく、たんぱく質や脂肪の消化も助け、腸の働きを整えてくれます。食べ過ぎて胃のもたれを感じたときに大根おろしを食べると、スッキリと楽になります。また、胃酸の中和作用もあるので、胃のもたれや胸やけなど胃酸過多の諸症状を改善してくれます。

ジアスターゼにはまた、焼き魚などの焦げた部分に含まれる発ガン物質の解消をはじめ、高い解毒作用があります。付け合わせの大根おろしは、まさに理にかなった食べ方といえます。

また、大根の辛味はアリルイソチオシアネート、「からし油」と呼ばれる成分によるものです。この成分には抗ガン作用や抗菌作用があるとされています。細胞を細かくするほどよく溶け出す性質を持っていますので、大根おろしだと効率よく摂取できます。

水分にもビタミンCなどが溶け出していますので、捨てずに活用しましょう。邪魔になる場合は水分だけカップに移し、蜂蜜とレモンを加えてドリンクにすれば、喉に優しい飲み物になります。

皮にはビタミンCがたっぷり

大根にはビタミンCが豊富に含まれています。が、ビタミンCの分布は平均しておらず、中心部より表面の皮のほうが約2倍も多く含んでいます。なるべく皮はむかずにきれいに洗い、皮ごと食べることをおすすめします。

葉は緑黄色野菜

見逃せないのが葉の栄養で、ビタミンCも根の部分より多く、さらにβ-カロテンをたっぷり含んでいます。そのほか、ビタミンB1、B2、E、カリウム、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄などの成分を含み、まさに栄養豊富です。できるだけ葉つきのものを買い求め、上手に活用しましょう。

おいしい大根の選び方

色が白く、触ったときに硬く張りがあり、みずみずしいもの、持ったときにずっしりと重いものを選びましょう。葉がついている場合は、葉が生き生きとシャキッとしているものを選んでください。二股三股など変形しているものは、堆肥や土の状態がよくないときに生じやすいので避けましょう。

大根の下ごしらえ&保存のポイント

冷蔵保存

葉がついている場合は、葉が根の養分を吸い上げてしまうので、切り落として別々に保存します。切り落とした葉のほうは、すぐに下処理をします(→冷凍保存を参照)。乾燥させないことが大切なので、湿らせた新聞紙などでくるみ、ポリ袋に入れ、できれば立てた状態で冷蔵庫の野菜室で保存します。 (保存期間:1週間)

冷凍保存

大根の葉は下茹でして水けを切ったものを、刻んで保存用の袋に入れて冷凍庫で保存します。(保存期間:3週間)

大根の根は、おろして冷凍できます。通常の大根おろしを作り、水けを切ってから、保存用の容器に移し、冷凍庫で保存します。(保存期間:1週間)

大根の根を茹でてから冷凍するときは、用途に合わせてカットし、半透明になるくらいまで茹で、十分に冷めたら保存用の袋に移し、冷凍庫で保存します。(保存期間:3週間)

大根の調理のポイント

大根は、葉の近くの部分は辛味が少なく硬めなので、サラダや炒め物に向いています。真ん中部分は、みずみずしく柔らかい上に、最も甘みがありますので、おでんやふろふきのような煮物にぴったりです。根の先の部分は辛味が強いので、おろしにするといいでしょう。葉の部分は、細かく刻み、ちりめんじゃことごまを加えてさっと炒めると、おいしい常備菜になります。